スピーチの組み立て方
結婚式のスピーチは、思いつくままに話すと必ず長くなります。先に三つの箱を用意して、そこへ入れていくと形になります。
1. 名乗りとお祝い(全体の 1〜2 割)
自分が誰で、新郎新婦とどういう関係かを最初に言います。聞いている人の大半は、あなたが誰なのかを知りません。ここが曖昧なままだと、この後の話が誰の話なのか分からなくなります。続けてお祝いの言葉と、ご両家への挨拶を入れます。
2. エピソード(全体の 6〜7 割)
ここがスピーチの本体です。ひとつに絞ります。複数の話を並べると、どれも印象に残りません。「優しい人です」と言うかわりに、優しさが出た場面を一つ話す。それだけで、聞いている人は自分でその人柄を受け取ってくれます。
選ぶ基準は「その場にいなかった人にも情景が浮かぶか」です。社内の事情や内輪の呼び名は、ほとんどの列席者には伝わりません。説明が要る話は、説明の時間ぶんだけ本題が痩せます。
3. 結び(全体の 1〜2 割)
エピソードから自然につながる一言で締めます。新郎新婦へ向けた言葉と、結びのお祝いを入れます。ここで新しい話題を出さないことが大切です。
長さの目安
読み上げの速さは 1 分あたり 300 字で見ます。これは NHK のアナウンサーが原稿を読む速さとして知られている値で、落ち着いて話した時の目安になります。緊張すると速くなるので、実際には 1 分 360 字くらいまで上がることがあります。
乾杯の挨拶:1 分(約 300 字)。手短が礼儀です
友人代表:2〜3 分(約 600〜900 字)
主賓・上司:3〜5 分(約 900〜1,500 字)
親族代表・謝辞:3 分前後(約 900 字)
読む前に確かめること
忌み言葉が入っていないか。別れや不幸を連想させる語は、意図せず紛れ込みます。一覧と言い換えを用意しました。原稿を貼れば機械で拾えます。
声に出して一度読む。黙読では気づかない言いにくさが必ず出ます。つまずいた箇所は、本番でも同じところでつまずきます。
時間を計る。字数の目安はあくまで目安です。実際に読んで測ったほうが確かです。